校長日誌

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2018年12年01日 | 校長日誌

「~核なき世界を実現するために~サーロー節子さんが伝えたいこと」と題して行われたシンポジウムに、本校の高校生平和大使R・Sさんがパネリストの一人として参加しました。詳細は、11月29日(木)中国新聞やNHK広島のニュースでも紹介されていますので、ごらんください。

広島で被爆し、核兵器廃絶のために世界中を駆け巡り、昨年、ノーベル平和賞を受賞した「核廃絶国際キャンペーン」(ICAN)と共に核兵器禁止条約採択に貢献されてきたサーロー節子さん。限られた時間の中での講演とはいえ、これまでの何十年もの積み重ねの重みを肌で感じました。また、パネル討議では、Sさんを含め、広島の世代を繋ぐ女性たち三人の力強い意見発表で、サーローさんとの対話にも勇気づけられ、司会の渡部朋子さん(兼 ANT-Hiroshima代表)の気配りも合わさって会場がとても温かな、かつ前向きな空気に包まれました。

Sさんの感想を記します。”短い時間ではありましたが、サーローさんの力強いお言葉を聞き、広島の高校生として被爆者の方の思いを継承していきたいという思いを新たにしました。私はこれまで被爆体験のない私達にできることは何か常に考えてきたのですが、今回、サーローさんから、「事実も大事だが、被爆体験をもとに到達した『こんな経験を誰にもさせない』という思いを大切に広く長く伝えてしてほしい」とお聞きし、この思いを周りに発信していきたいと思いました。”

上記にもあるように、Sさんの「学校で平和活動を行っている生徒たちと一緒に考えてきた質問として、被爆体験のない私たちにできる大切なことは何でしょうか。」という問いかけのあと、一瞬の静寂がありました。そして、被爆によって亡くなられた多くの親族や友人、さらにはご家族の支え、一方で海外での孤独感や不安、そして、核廃絶に向けて行動を共にしておられる方々などを想起しながら、発せられた「同じ経験を誰にもさせない」というサーローさんの言葉には強く心を揺さぶられました。

今後、生徒会では生徒たちのさまざまな課外活動報告を分かち合う機会も予定しています。サーロー節子さんのお話を伺えたこと、そこにSさんが同席して若い世代と繋がっている場面に出会えたことに感謝いたします。私も拝聴した一人として責任を担い、学び続け、何らかの行動に繋げていきたいと思います。

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『無垢であろうと努め、まっすぐに見ようとせよ。平和な人には未来がある。』

(詩編37章37節)

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感謝と祈りのうちに

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