今日の清心

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2022年03年11日 | 日記

東日本大震災から11年が経ちました。あの日、被害に遭われた方々、そして今、自然災害によって「日常」に困難を抱えていらっしゃる方々のため、本校でも祈りをささげました。

全校放送で行われた「祈りの集い」の放送原稿の全文とスライドの一部をご紹介します。少し長いですので、お時間のあるときにご覧いただき、共に被災者の皆様のためにお祈りいただければと思います。

~祈りの集い~

今から11年前の2011年3月11日午後2時46分,東日本大震災が起きました。死者数は1万5899人,行方不明者は2526人にも及びました。揺れは約 6分間も続きました。

  

みなさんは,この写真がいつのものか分かりますか?(注:校内では写真が映されていました。) 3年前の7月,西日本豪雨災害の時のものです。このとき,多くの学校が休校になったのは記憶にある人も多いと思います。最大で860万人に避難勧告などが出され,全壊した建物は6,700棟以上,日本全体で237人の死者が出ました。復興は進められていますが,3年たった今でも,まだ1,000人以上が仮設住宅での生活を余儀なくされています。

2021年7月にも,豪雨災害が発生しました。熱海市では土砂が崩れ,27人の死者が出て,多くの悲しみを生みました。

日本は災害の多い国です。2021年の1年間で,震度5以上の地震は6回起きています。2022年1月にも,宮崎県で震度5強の地震が起き,広島でも夜中に目を覚ました人が多くいました。

では,世界に目を向けてみるとどうでしょうか。今年に入り,トンガで大規模な海底火山の噴火が起こりました。噴火とその後の津波で,トンガの人口の84%に何らかの被害が出たと言われています。日本にも津波警報が出され,多くの人が避難しました。このとき,東日本大震災の恐怖が蘇り,不安に襲われた人もいたそうです。

ところで,皆さんは日本とトンガがラグビー界で縁が深いことを知っていますか。噴火が起きた時には,ラグビーのスタンドでトンガへの想いを込めて国旗を掲げる人がいました。

今年で東日本大震災から11年が経ちました。中1の私は当時2才で,震災のニュースは記憶にすらありません。5歳の頃,被災地に絵本を寄付したのを覚えているくらいです。私のように,自分の中で経験したものではなく,本や授業で学ぶものとなっている人も,たくさんいると思います。清心は,2年前まで,毎年夏休みに高校生がボランティアに行っていたそうです。けれど,今,清心にいる私たちに,その経験はありません。

小さかった私たちも中高生になり,この11年間で復興が進んできたといわれています。今年度開催された東京オリンピック・パラリンピックは,「復興五輪」を掲げ,被災地の復興を世界にアピールしました。政府主催の追悼式も区切りを迎え,11年目の今年は開催されません。

しかし,現在の状況で本当に復興したと言い切ることができるのでしょうか。確かに,避難者数や応急仮設住宅の入居者数は11年前に比べ,格段に減りました。ですが,復興とはただ単に「元に戻す」ということだけではありません。11年経った今でも,あの日の悪夢にうなされる方,孤独にさいなまれている方が,たくさんいらっしゃいます。復興とは,そんな方々が,新たな希望を見出していけることなのではないでしょうか。

11年前,多くの尊いものを失うと共に,命の脆さとそれ故の大切さ,人の温かさを実感した人も,たくさんいました。そして,今も,世界各地で,たくさんの災害が起きています。避けようのない出来事によって傷つき,苦しんでいる人々はたくさんおられ,多くの方々が支援を必要とされ,それは,これからも続いていきます。私たちがいろいろな人々に支えられて生きているように,私たちも誰かを支え,励ませる人になりたいと思います。

私たちが,誰かの苦しみを他人事と思わず,被災者の方々の気持ちに寄り添い,支えることができれば,苦しんでいる方々への誹謗中傷など,新たな悲しみは生まれないはずです。「3月11日」を忘れないよう,被災者の悲しみを思い,私たちひとりひとりが自覚を持ち,互いを思いやり,支え励ましあいながら未来へ向かっていけるよう,みんなで「災害被災者のための祈り」を唱えましょう。

以上で,祈りの集いを終わります。ありがとうございました。

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