今日の清心

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2020年09年04日 | 日記

探究学習については,2019年度より今日の清心や校長日誌でご紹介してきました。
この度,新たに「探究学習」のページを新設しました。

それを祝って (^-^),昨年の67期の取り組みをご紹介します。

高Ⅰだった67期は,個人でテーマを設定して取り組み,各クラスから選ばれた代表の生徒が,学年発表会に臨みました。プレゼンテーションの様子です。

そして,探究活動の集大成として,「抄録」の冊子を作成しました。

抄録の中から2名の文章を転載します。

クモの糸について    H・Uさん

私がクモの糸に興味を持ったのは,芥川龍之介の『蜘蛛の糸』について,『空想科学読本』の著者である柳田理科雄さんが「お釈迦様がカンダタを助けるために極楽からクモの糸を垂らすと、他の罪人も『何百となく、何千となく』登ってきた。仮に5千人とすれば、これに耐えるクモの糸は直径4.3cm。こんな太い糸を出すクモがいたら、その体長は220mである。」というコメントしているのを読んだ時だ。そしてその時、本当のクモの糸はどうなのだろうと疑問に思った。調べていくとクモの糸は強度がとても高いことから「夢の繊維」と言われていることが分かった。私はクモの糸と軽く見ていたが案外奥が深く興味深かった。なので今回の探求でこのテーマを選んだ。

クモの糸の研究にあたって、まずクモの糸の種類や特徴を調べその後、実際にクモの巣の観察をした。そしてクモの糸とナイロンの糸などの普段服の繊維として使われている繊維の引張強度などを比較してさらに詳しく調べていった。

結果
・クモは7種類の糸を使い分けており一つ一つの糸に役割がある
・クモの糸の引張強度はほかの繊維より高い
・ナイロン、毛、綿の繊維とクモの糸を比べるとクモの糸のほうが引っ張った時の強度が高い
・クモの糸は非常に細く繊細で扱いが難しい
・耐熱性に優れており熱しても燃えないが1/5ほどに縮む
以上のことが分かった。

H.Uさんの学年発表会での様子です。

 

昔話の教訓と現代の問題への活用に関する研究    Y・Kさん

私が「昔話の教訓と現代の問題への活用に関する研究」という課題に取り組もうと思ったのは、昔話には裏設定があるという話を聞いたからです。小さいころに、よく読んでいた昔話ですが、あまりきちんと話を理解して読んでいることはありませんでした。そのため、その話を聞いたときに、登場人物や結末をくわしく研究すると何か面白いことが隠されているのではないかと思い、研究テーマにしました。
研究にあたっては、以下のように取り組みました。まず、昔話の傾向を捉えるために、結末の違いと登場する動物の2通りで分類しました。昔話に登場する動物に注目すると、1位さる、2位ねずみとなったため、さるが登場する「猿婿入り」「猿蟹合戦」の2つの昔話に絞って調べました。
猿婿入りは異類婚姻譚なので、異類婚に関する昔話について考えます。男性側が異類の話と女性側が異類の話にそれぞれに分類し、2種類の話の結末を読んでみると、「○○婿入り」の話では異類はどの話でも死んでいるのに対し、「○○女房」の話では異類は去って行ったり、消えてしまったりはするものの、ほとんどの話で異類が死ぬという表現はされていないことが分かりました。西洋の異類婚の話の多くは成立するので、異類の性格のなかで昔話に出てくる異類にはなくて、西洋の話に出てくる異類にはあるものを探すと、大きく違う点が1つだけ見つかりました。それは自主性、積極性の有無です。昔話から「猿婿入り」を例にあげると、猿は嫁にもらった爺の末娘のことをとても愛しており、言われたことは何でもしてあげていました。これは、猿は優しくて、娘思いだともとれますが、自分の意志を後回しにして他の周りの人に流されているということになります。それと比べて、西洋の話から「美女と野獣」を例にあげると、野獣は暴力的で強引ではあるけれど、言い換えると自分の思いを主張できるということになります。この2つの話から、猿が死んでしまうのは、自主性がないからだと考えられます。つまり、自主性がないものは必要がないということであり、自主性は大切であると伝えているのだと考えました。同様にして、「猿蟹合戦」からは因果応報という教訓を得ました。
最後に今回この課題に取り組んでみて感じたことは、昔話は面白さもありつつ、裏ではすべての点と点がつながって、とても魅力的だということです。時代や地域に合わせて形を変えども今日までその教訓は大切に受け継がれ、これからも1つの日本の文化として残されていくのだろうと思いました。

Y.Kさんの学年発表会での様子です。

この他,昨年度の探究学習の取り組みの様子も,探究学習ページでご覧になってください。

2020年度も,新たな探究学習が各学年で始まっています。
これからブログ等でどんどんご紹介していきます。お楽しみに!! p(^-^)q

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