今日の清心

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2015年04年08日 | 卒業生

40期 木村直子さんは、子育てをしながら、北海道で在宅医療のお仕事をされていると聞き、
メッセージを送っていただきました。
みなさん、こんにちは。
重症心身障害児者という言葉をご存知でしょうか。
「重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複」し、医療的なケアを必要とする方のことです。
人工呼吸器などの高度医療を必要とする「超重症心身障害児」もおられます。

私は今、北海道で重症心身障害児・者や神経難病の方の在宅医療に携わっています。下は0歳から上は65歳まで、色々な方のお宅に伺っています。
このような重症心身障害児・者を取り巻く環境は決して明るいものではなく、ご本人、ご家族にかなり多くの負担がかかってきます。
私たちは「障害はその人が持っているものというよりも、社会が作り出してその人に与えてしまうもの。常に誰かが誰かを気にかけて自然に互いに助け合う社会を目指す」という考えの下、
医療にとどまらず、ご家族のサポート、兄弟のケア、福祉や教育関係者などとの連携、など積極的に行っています。
先月は、短期入所を行っている未就学児の重症心身障害児のお子さんの卒園式でした。

生まれてから今に至るまでのスライドショーがあったり、一緒に歌ったりハンドベルをしたり、とても素敵な式でした。
重症心身障害児・者やご家族、その方たちを支えるスタッフと関わることで、温かい気持ちになることがたくさんあります。
それは、関わった人に与えられるご褒美のような気もします。人間は「人が喜ぶとうれしい、他人のために働きたい」という性質が生まれ持って備わっているんだ、と感じる瞬間です。
ご興味があれば、ホームページをのぞいてみてください。http://www.toseikai.net/visitex/
これまでも、小児科医としての活動を続けてこられていますので、また、広島の在宅医療のようすなどもお聞きしたいと思っています。
広島と北海道は離れていますが、これからも元気で、子育てとお仕事との両立をお祈りしています。

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