卒業生01 -田中純子さん-

プロフィール

お茶の水女子大学理学部卒業後、広島大学医学部助手として採用され、医学博士を取得。
2009年より広島大学医学部教授。医学科長、副医学部長、評議員などを経て、2020年より広島大学理事・副学長。
ウイルス肝炎の疫学を研究テーマとしており、近年は、コロナウイルス感染症の疫学にも取り組んでいる。

01.
現在について教えてください

大学の運営に関わる仕事や活動をしています。広島大学の研究力や教育力を高め、地域への貢献力を深める仕事です。

研究者としては、疫病を制御するための疫学的研究を仕事としています。現在、直面している新型コロナウイルスの対策にも関わり、ウイルスの遺伝子解析や大規模疫学調査など研究を進めています。知られていないことを初めて明らかにしていく科学のドキドキ感があります。また、2020年ノーベル賞の受賞対象にもなったC型肝炎ウイルスの疫学とその対策は、私のライフワークとなりました。

国連のサイドイベントにて
(ノーベル賞受賞者Harvey J. Alter先生と)

02.
ノートルダム清心での学びについて教えてください

体育祭やフィールドゲーム、学園祭やクリスマスタブロー(キリスト生誕劇)など、力を合わせてイベントを実施することで得た達成感は、大きな学びです。

03.
ノートルダム清心での学生時代をふりかえってみてどうですか?

清心には、表現力を備えた人、絵画や音楽の表現力を持つ人、弁の立つ人、静かに意思を通す人など、さまざまな個性を持った人がいて、そのような人々と一緒に過ごしたことが、一番の思い出です。

疫学・疾病制御学研究室のスタッフ・学生と

04.
在校生、もしくは未来の同窓生に向けてメッセージをお願いします。

私が、10代の時期に大切だと思うことは、書物や映画、絵画や音楽等を通じて、豊かな感性を育み、物事をさまざまな面からとらえるグローバルな考え方を身につけること、そして、自分の個性は何かを知ることです。

やりたいことが、その時にすぐにできなくても、時期が来ればできるようになるかもしれません。自分の可能性を信じることが大事です。

また、やりたいことの成果は、すぐに現れるものと、時間をかけて熟してくるものがあります。意志と柔軟性をあわせ持つことも大事です。点と点が繋がって線や面になるように、長年のうちに、繋がっていきます。一喜一憂しなくても良いと思います。

清心で出会う人々、クラスや委員会、課外活動での様々な経験を通じて、感性豊かな10代を過ごしてください。清心での6年間は、学習面、生活面とも、自主性を持って過ごせる環境だと思います。夢に向かって大きく成長する機会となるよう、願っています。

学長定例記者会見の会場にて

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