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写真:本

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今日の清心 2025.07.01

図書館から広がる平和の想い

被爆80周年を迎えた今年、本校の図書館には、静かに、けれど力強く平和へのメッセージを発信する特別なコーナーが設けられています。中心となったのは、本校の中高図書委員たち。

一人ひとりが「平和」をテーマにした一冊を選び、その本への想いやメッセージを手書きのポップにして展示しています。

 

 

図書委員にインタビューすると、「たくさんの人に、本をきっかけに平和について考えてほしいです」と話してくれました。

一冊の本と真剣に向き合う時間が、生徒たちに深い気づきをもたらしていることが伝わってきました。

 

 

 

 

展示コーナーの一角には、もう一つ心を引きつけるものがありました。

それは、本校2期生であり、長く教員としてもご勤務いただいた宝神先生から寄贈された「被爆ガラス」。

宝神先生は小学生のときに被爆され、その体験を毎年、本校の生徒たちに語ってくださっています。このガラスは、その貴重なお話とともに、戦争の記憶を私たちに静かに伝えています。

 

 

 

また、6月23日の「沖縄慰霊の日」には、各クラスでの終礼の時間に全員で平和を求めるための祈りをささげました。

沖縄戦で亡くなられた多くの命に思いを馳せるとともに、今の私たちができる「平和を守る行動」について、それぞれの胸に静かに問いかける時間となりました。

 

この展示の取材で図書館を訪れた際、ちょうど放送部講師の先生による「絵本の読み聞かせ講座」が行われていました。

生徒たちは先生の語りに耳を傾けながら、グループでの読み聞かせ練習にも取り組み、お互いに工夫を伝え合っていました。

再来週には、この読み聞かせの練習の成果を持って、近隣の保育園へ出向き、園児たちに読み聞かせを届ける予定だそうです。

図書館という空間が、学びや思いをつなぐ場所になっていることを、改めて実感した一日でした。

平和を願う気持ちが、本を通して、言葉を通して、そして心を通して、広がっていくことを願っています。